東南アジア学会各位
日本マレーシア学会(JAMS)6月研究会は来週です。オンライン登録のほか、池袋の方へもお運び下さい。
日時:2026年6月8日(月)19:00-21:00
場所:立教大学池袋キャンパス本館1階1102教室(時計塔本館1階左手)/オンラインミックス(※いずれも要登録)
http://go.my/260608
発表者:伊賀 司(金沢大学国際基幹教育院)
テーマ:PKRを中心とした最近の政局動向と政党組織の課題:ラフィジ離党から考えるナンバー2問題
概要:近年のマレーシア政治では、2022年11月の団結政府(Kerajaan Perpaduan)の成立以降、少なくとも対外的には比較的安定した政権運営が続いてきた。しかし、2025年以降、PKR(人民公正党)の党内選挙を経たラフィジ・ラムリの離党、UMNO(統一マレー人国民組織)党内再編の動き、PN(国民連盟)内部の権力関係の変化、さらにはPH(希望連盟)とBN(国民戦線)の関係をめぐる緊張を背景として、年内総選挙実施の可能性も取り沙汰される中、政治的流動化の兆候がみられる。
本報告では、最近の政局動向を概観し、PKRを中心に政党組織の課題について考えたい。特に、2025年のPKR党選挙とそれに続くラフィジ・ラムリの離党を一つの契機として、同党が繰り返し経験してきた党内対立や有力政治家の離脱に注目する。
カリッド・イブラヒム、アズミン・アリ、ラフィジ・ラムリ、ヌルル・イザといった異なるタイプの指導者を取り上げながら、PKRにおける「ナンバー2問題」を検討する。なぜPKRでは有力なナンバー2が繰り返し党内対立や離脱の中心となるのか。それはアンワル・イブラヒムの存在だけで説明できるのか。こうした問いを手がかりとして、反体制運動から野党、さらに与党へと変容してきたPKRの組織的特徴について、UMNO、PAS(汎マレーシア・イスラーム党)、DAP(民主行動党)、Bersatu(マレーシア統一プリブミ党)など他政党との比較も視野に入れながら参加者と議論したい。