10月11日(土)に九州地区例会を開催いたしますので、
オンラインでの開催となりますので、ご関心がございましたら、
報告者: 大和凜 (京都大学大学院 アジア・アフリカ地域研究研究科)
「ミャンマー縫製産業における企業の淘汰・生存の分析― コロナ禍・クーデター前後の比較―」
「ミャンマー縫製産業における企業の淘汰・生存の分析―
要旨:本発表の目的は、 新型コロナウイルスの流行と2021年2月の国軍によるクーデタ ー
という二重の危機を経た、 ミャンマーの輸出向け縫製産業に生じた変化を示すことで
ある。ミャンマー縫製産業の既存研究では、 軍政期から民政期にかけての産業の展開
や各時期に生じた国内外の政治・ 経済環境の変化の影響が分析されてきた。しかし、
コロナ禍とクーデター後の期間に関する包括的な検討は初期段階で ある。分析には、
業界団体の企業リストの2019年、 2024年版のそれぞれ466社、487社分のデータと、
筆者による地場・ 外資の縫製企業38社などへの聞き取り調査の内容を組み合わせ、 使
用した。分析の結果、次の三点が明らかとなった。第一に、 生産発注を確保できない
地場企業が産業から退出し、 地場企業の企業数と総雇用数は減少した。第二に、現地
通貨の下落による輸出競争力の上昇を利用して、 中国企業の新規参入が拡大した一方
で、 クーデターにより生じたリスクを重視したとみられる中国企業以外 の新規参入は
限定的であった。最後に、存続した企業のうち、 外資系企業は取引先の新規開拓が可
能な一方、 新規開拓が困難な地場企業は既存の取引先を維持することで発注を 確保し
、存続した。本発表の内容は、 既存研究で十分に分析されていないコロナ禍・クーデ
ター後の縫製産業の現状把握をおこない、 地場企業の衰退と外資系企業の拡大を指摘
するとともに、 危機下の地場企業が外資系企業とは異なる対応策を講じることで危 機
を乗り越え、存続する可能性を新たに提示している。
という二重の危機を経た、
ある。ミャンマー縫製産業の既存研究では、
や各時期に生じた国内外の政治・
コロナ禍とクーデター後の期間に関する包括的な検討は初期段階で
業界団体の企業リストの2019年、
筆者による地場・
用した。分析の結果、次の三点が明らかとなった。第一に、
地場企業が産業から退出し、
通貨の下落による輸出競争力の上昇を利用して、
で、
限定的であった。最後に、存続した企業のうち、
能な一方、
、存続した。本発表の内容は、
ター後の縫製産業の現状把握をおこない、
するとともに、
を乗り越え、存続する可能性を新たに提示している。
コメンテーター:工藤年博(政策研究大学院大学)
司会:水野敦子(九州大学)
司会:水野敦子(九州大学)
開催日時:10月11日(土)14:00~16:00
14:00~15:00 発表1時間程度
15:00~16:00 休憩、質疑応答等
14:00~15:00 発表1時間程度
15:00~16:00 休憩、質疑応答等
参加ご希望の方は、下記のリンクよりご登録ください。
*登録すると折り返しZoomミーティング情報が送付されます。
Zoomミーティング登録リンク:
https://zoom.us/meeting/ register/7p1rqmq4Q1e2Aouy-Fc- 2A
Zoomミーティング登録リンク:
https://zoom.us/meeting/
多くの方のご参加をお待ちしております。
東南アジア学会九州地区担当理事
水野敦子