オンライン例会(8月28日開催)のご案内

2021年度オンライン例会(従来の地方例会)8月のご案内をお送りします。

日時:2021年8月28日(土)13:00-17:25頃
*12:50〜 入室開始
*13:00〜 プログラム説明等

*第一報告 (13:05-14:55) *
発表 13:05-14:05
発表者:加藤久美子(上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科PD)
発表題目:「バジョ儀礼の実践から見る空間認識:インドネシア南東スラウェシバジョ集落における精霊信仰と海」
発表要旨:バジョと呼ばれる人々は、東南アジア島嶼部各地の海岸沿い、あるいは海上に集落を形成し、居住している。これまでのバジョ研究は、海上に居住するバジョと海の関わりを、漁労や商業、移住という側面から、分析してきた。しかし、彼らが居住する海という自然環境に対するバジョの人々の認識という視点からの研究は未だ不足している。バジョの儀礼実践においても、海という空間は重要な実践空間であるにも関わらず、近年の研究ではイスラームとの融合やバジョの持つ精霊信仰の衰退という側面から着目されることが多い。そこで本発表は、インドネシア・スラウェシのバジョの治療儀礼に着目し、その儀礼実践に見られる海上移動、供儀地点、精霊の居場所から、バジョと海との関わり、海という空間認識の一側面を明らかにすることを試みる。そこには、ヒトが居住する家屋と海という空間に棲む精霊との繋がり、さらには天空、海中に広がる空間認識が見られ、その関わりの中で治療が成立すると理解されていた。
休憩 14:05-14:15
コメント 14:15-14:25 青山和佳氏(東京大学東洋文化研究所・教授)
質疑応答 14:25-14:55

*第二報告 (15:05-16:55) *
発表 15:05-16:05
発表者:加納遥香(一橋大学社会学研究科地球社会研究専攻修了)、博士(社会学)
発表題目:「社会主義体制下のベトナムにおけるオペラ(1954~2020年)」
発表要旨:社会主義体制下のベトナムでは、ヨーロッパ発祥の芸術であるオペラに関する事業が実施されてきた。国立のオペラ団は外国の作品の制作のほか、ベトナムの作曲家による国産オペラ作品の制作、上演も行ってきた。オペラはベトナム語で「音楽劇」と訳され、ベトナム初の音楽劇作品とされた《コー・サオ》(1965年)をはじめとして複数の作品が創作され、近年では過去の作品が再制作されている。
発表者は、1954年の南北分断後の北ベトナムと統一後のベトナムを対象として、オペラをめぐる党・国家の政策、創作・上演活動、言論や学術研究を読み解き、国内外に働きかける国家の文化装置としてのオペラの諸相を明らかにした。本発表ではその結果を、「民族性」と「国際性」、「大衆性」と「博学性」、「革命音楽」といった観点から整理し、党・中央政府や指導者層と協同する音楽家たちが、オペラという外来の芸術を主体的に構築、再構築しながら国家建設・運営に取り組んできたことを示す。
休憩 16:05-16:15
コメント 16:15-16:25 大泉さやか氏(東京大学教養学部東アジアリベラルアーツイニシアティブ・特任講師)
質疑応答 16:25-16:55

*アフターセッション(16:55-17:25頃)*

【参加方法】
参加希望の方は、8月26日(木)までに以下のフォームからご登録ください。
https://forms.gle/LN6fi1EWAUAGrSSXA
参加登録と同時に、ミーティング情報(Zoomミーティング)が表示されます。なおミーティング情報は開催前日に登録メールアドレス宛に再送します。

皆様の積極的なご参加をお待ちしております。
会員以外のかたのご参加も歓迎します。
ご不明な点がありましたら、丸井までご連絡ください。

東南アジア学会地区理事
岩澤孝子、小座野八光、篠崎香織、菅原由美、菅谷成子、丸井雅子

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