東南アジア学会10月例会(10月14日関西)案内

東南アジア学会10月例会(関西)を次の通り開催します。

皆様のご参加をお待ちしております。会員以外の方も歓迎します。

参加希望の方は下記の登録フォームからお申込みください

【開催日時】2023年10月14日(土)13:30 〜16:45

13:30~14:10 第一発表

14:10~14: 20 コメント

14:20~15: 00 質疑応答・ディスカッション

15:15~15:55 第二発表

15:55~16:05 コメント

16:05~ 16:45 質疑応答・ディスカッション

【会場】大阪大学箕面キャンパス6階603  +Zoom (ハイブリッド)

(大阪府箕面市船場東3-5-10)

大阪モノレール・北大阪急行線 … 千里中央駅下車 北へ徒歩 約25分

阪急バス 千里中央発 新船場北橋 下車 徒歩約5分

   https://www.osaka-u.ac.jp/ja/access/top

  • 箕面キャンパスには駐車場はありません。

【登録フォーム】*要事前登録

  1. 対面

https://forms.gle/F4RdY7GeDoR4c7VBA

② ZOOM

このミーティングに事前登録する:

https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZctdeuhqzIoHdIux_POZ0_tsfV1XWrm02TY

登録後、ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。

*Zoom参加の場合、登録後、登録メールアドレス宛にミーティング情報が届きます。

【プログラム】

*第一発表者

発表者:渡辺彩加(京都大学大学院 総合生存学館)

発表題目:移動後のカテゴリー変更の試み -クーデター後にミャンマーからタイへ移動した人々に着目して(仮題)

発表要旨

本発表の目的は、クーデターを契機にミャンマーからタイへ移動した人々のカテゴリー変更の試みの実態を明らかにすると共に、移動後の生活に影響する要因は何かを明らかにすることである。難民条約では、迫害を受けるおそれがあり、国籍国の外にいる者で、国籍国から保護を受けられない者もしくは受けることを望まないものを難民と定義している。しかし、タイは難民条約に批准していないため、クーデター後に移動してきた人々が難民とは認定されにくい。一方でクーデター以前から国境の町ではミャンマーから移動してきた人々が生活をしており、コミュニティが存在している。クーデター後に移動してきた人々は不法に国境を超えてきた場合が多く、不法移民としてみなされる。不法移民のカテゴリーから、身分証明書を獲得する試みや、難民として認定を受ける試みなどが行われる一方で、不法移民として逮捕、強制送還される人々も存在する。クーデター後にミャンマーからタイに移動した人々を対象に移動の経緯、移動後の生活に関して聞き取りを行った。その結果、移動前の職種、移動前のネットワーク、言語能力、所持金、移動後のコミュニティによって、受けられる支援やその後の生活に大きな影響を与えていることが明らかになった。

コメンテーター:和田理寛(神田外大)オンライン

 

第二発表者

発表者:中島咲寧(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程2年)

発表題目

発表題目:インド洋海域世界からみた東南アジアのインド系社会ーマレーシアのタミル系ムスリム移民を事例としてー

発表要旨

 本発表は、マレーシア在住のタミル系ムスリム住民を事例に、歴史世界としてのインド洋海域世界と、現代東南アジアにおけるインド系移民社会との連続性を明らかにする。当集団は、植民地化以前より交易を通じてマレー半島に流入し、その後定住化した南インド出身の商人にルーツを持つ。民族と宗教の分布が重なるマレーシアで、イスラームを信仰するマレー系社会、殆どがヒンドゥー教徒であるインド系社会の狭間に立つマイノリティの彼らは、周縁的な立場にある。一方その現状を見ると、親族規範や商習慣、宗教実践の場で集団独自の生活様式が維持され、移民社会の凝集性が保たれていることに気がつく。本発表ではその背景を、インド洋海域世界に蓄積された社会関係に着目して検討する。ペナン島での調査からは、男性親族のみから妻子帯同での移住に変化した時期が独立前後と比較的遅く、南インドの出身村落との間で親族関係などの紐帯が継続していることが判明した。また、故にマレーシア在住の親族や伝統的な商習慣・宗教実践の担い手の中に常に1人はインド国籍の移民一世が存在している状況があり、これらを通して、近代国家以前の海域ネットワークが国民国家制度の下で周縁化した移民社会の凝集性を支える基盤として機能する連続性の動態が明らかになった。こうした動態は個別の地域枠組みの分析では捉えづらく、本発表の内容は、それら個別地域を越えた海の視点からの分析の重要性を示唆するものでもある。

コメンテーター:長津一史(東洋大学)オンライン

【お問合せ】reikai30-sea[at mark]ml.rikkyo.ac.jp

東南アジア学会地区担当理事

小座野八光、佐久間香子、篠崎香織、菅原由美、関恒樹、丸井雅子

Close Menu