オンライン例会(7月31日)のご案内

2021年度オンライン例会(従来の地方例会)7月のご案内をお送りします。
参加希望の方は、7月29日(木)までに以下のフォームからご登録ください。
https://forms.gle/uvNWowApsQQV8ZcF8
皆様の積極的なご参加をお待ちしております。
会員以外のかたのご参加も歓迎します。

日時:7月31日(土)13:00-16:45頃

*12:50〜 入室開始
*13:00〜 プログラム説明等

*第一報告 (13:05-14:10) *
発表 13:05-13:45
発表者:加藤敦典(京都産業大学現代社会学部・准教授)
発表題目:「コミュニティのジェンダー—ベトナムの多世代相互扶助クラブと女性たち」
発表要旨:この報告では、2010年から国際団体の援助のもとベトナムの村落地域で展開されてきた「多世代相互扶助クラブ」における女性たちによる高齢者支援活動を紹介する。発表者が文化人類学的な調査をおこなってきた中部ベトナムのハティン省も試験地区のひとつであり、調査村でも女性連合会が主幹となっていくつかの集落にクラブが設置された。一般にベトナムの女性団体はこの種の開発援助事業の受託先に選ばれることが多い。女性たちはなぜまじめかつ熱心にこの種の活動に参加するのか。成人女性たちにとって、むらは結婚にともない移住してきたいわば「よそもの」の空間である。男性にとってむらが生まれたときから親戚に囲まれて暮らしてきた「私的」領域であるのに対し、女性にとってのむらは一種の「公共的」空間である。ゆえに、こういった社会事業を通してむらのなかでの居場所を確保することが彼女たちのモチベーションとなり、また、むらの女性同士の問題として、事業を厳格かつ公正に運営することが重要なのではないかということを論じたい。

休憩 13:45-13:55
コメント 13:55-14:05 河森正人氏(大阪大学大学院人間科学研究科・教授)
質疑応答 14:05-14:35

*第二報告 (14:45-16:05) *
発表 14:45-15:25
発表者:比留間洋一 (静岡大学国際連携推進機構・特任准教授)
発表題目:「日本のベトナム人介護士研究に関する現状と課題:EPAから留学生へ」
発表要旨:日本のベトナム人介護士は、2014年のEPA(経済連携協定)に基づく介護福祉士候補者受入れを皮切りに、留学、技能実習、特定技能と矢継ぎ早に創設された受入れ制度のもと急増し、国籍別人数で最多となった。発表者は、ベトナム地域研究の立場から、介護福祉学研究者との共同研究により、EPA、留学生を対象とした調査研究を実施してきた。EPAベトナム介護福祉士候補者第1陣117人については、ベトナムの特徴である①選抜・養成スキーム、②国家試験合格率の高さ、③合格後の帰国率の高さの背景を含む全体像について一定の理解に達した。一方、介護留学生(2000人以上)については、国別データが乏しく、ベトナムの特徴や全体像の把握が難しい。が、国家試験合格率の低さの背景を含む実態について一定の理解が得られるようになった。そこで本発表では、発表者の研究成果を報告しつつ、EPAと留学を対象とした日本のベトナム人介護士に関する研究の現状と課題を浮き彫りにする。

休憩 15:25-15:35
コメント 15:35-15:45 米野みちよ氏(静岡県立大学国際関係学部・教授)
質疑応答 15:45-16:15

*アフターセッション(16:15-16:45頃)*

[予告]8月のオンライン例会は8月28日(土)午後、開催します。詳細は7月例会終了後にご案内します。

ご不明な点がありましたら、丸井までご連絡ください。

東南アジア学会地区理事
岩澤孝子、小座野八光、篠崎香織、菅原由美、菅谷成子、丸井雅子

丸井雅子
MARUI, Masako
上智大学総合グローバル学部
m-masako[at]sophia.ac.jp

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