ドキュメンタリー映画『斧は忘れても、木は覚えている』上映会のご案内

東京外国語大学では、世界諸地域の社会・歴史・文化などの理解を深めることを目的として、TUFS Cinema と題する映画上映会を不定期に開催しております。TUFS Cinema の一環として、来る7月9日(土)14時からマレーシアに関するドキュメンタリー映画『斧は忘れても、木は覚えている』の上映会を開催いたします。

マレー半島の先住民オラン・アスリと1969年に発生した民族暴動「5月13日事件」をテーマにした映画で、台湾を拠点に活動されているマレーシア出身のラウ・ケクフアット(Lau Kek Huat)監督の作品です。

新型コロナウィルス感染症対策として、今年度の TUFS Cinema では事前の登録が必要となっております。事前の登録をお願いいたします。上映会の詳細や事前登録につきましては以下のリンク先をご覧ください。
https://wp.tufs.ac.jp/tufscinema/2022/06/23/220709_1/

【上映会の情報】
日時: 2022年7月9日(土)14:00開映(13:40会場/17:00終了予定)
会場: 東京外国語大学 アゴラ・グローバル プロメテウス・ホール
上映作品:『斧は忘れても、 木は覚えている』
上映後トークセッション登壇者: 盛田茂氏(立教大学アジア地域研究所特任研究員)
入場料:無料
申し込み:事前登録制(先着250名)
詳細情報・事前登録:https://wp.tufs.ac.jp/tufscinema/2022/06/23/220709_1/

【作品情報】
2019年
台湾制作(撮影地マレーシア)
使用言語:華語、英語、マレー語、オラン・アスリ諸語
日本語字幕付き
89分
監督:ラウ・ケクフアット(Lau Kek Huat 廖克発)

【作品紹介】
台湾在住のマレーシア華人、ラウ・ケクフアット監督は「ドキュメンタリー映画監督の仕事は、当事者でなければ決して感じる事のできない個人・家族の実体験を基に歴史を再評価する事だ」と述べている。本作は、アーカイブに保存された写真、映像資料を横糸にし、公式発表で死者196名、負傷者439名が犠牲になったマレー人・華人間の民族暴動「513事件」と、マレーシア半島部に居住する少数先住民族オラン・アスリの苦渋に満ちた歴史を辿りながら、彼らが直面する慣習的土地利用を犯す森林伐採とイスラーム化(同化)政策の状況を縦糸にして紡ぎあげられた作品である。証言を基に、心の奥に深く封印された個人の記憶を理性的・客観的な筆致で掘り起こした監督の制作意図は「加害者は忘れても、被害者は苦しみの歴史として記憶する」を意味するアフリカの諺「What the axe forgets, the tree remembers」から採られたタイトルに示されている。しかし残念ながら、513事件は「敏感な問題」として50年を経た今でもタブー視されており、本作のマレーシアにおける劇場公開の目途はたっていない。

台北金馬映画祭(2019)金馬奨ドキュメンタリー賞ノミネート、台北映画祭(2019)ドキュメンタリー賞・音楽賞・音響デザイン賞ノミネート、DMZ国際ドキュメンタリー映画祭(2019)アジアン・パースペクティブ賞ノミネート。

【お問い合わせ】
東京外国語大学 広報・社会連携室( 土日祝をのぞく 9:00-17:00)
〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1
Tel: 042-330-5867*
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