連続講座 【パーム油がつなぐ東南アジアと日本】 のご案内

同志社大学人文科学研究所主催の連続講座[人文研スコーレ 2018]のご案内をさせていただきます。

要領は下記の通りです。主に学生、一般市民の皆さんを対象とした講座ですので、ゼミ生さん、ご担当科目の受講生の皆さんやお知り合いの一般の方々に、広くお声掛けいただけましたら幸いです。

どうぞ宜しくお願い致します。

——-開催要領——-

●同志社大学人文科学研究所連続講座 人文研スコーレ 2018

●テーマ: パーム油がつなぐ東南アジアと日本 ―生産・消費の現地で何が起きているか―

●講師: 林田 秀樹(同志社大学人文科学研究所・准教授)

●日時: 2018年12月 7日(金)15:00-16:30 「特殊な食用品・アブラ:その消費から見えてくるもの」
12月14日(金)15:00-16:30 「油脂原料のいろいろ:アブラヤシという「優等生」とその生産」
12月21日(金)15:00-16:30 「東南アジアと日本:パーム油を題材に考えるこれからの関係」

●場所:  同志社大学今出川キャンパス 良心館館306番教室
<アクセス案内>  https://www.doshisha.ac.jp/information/campus/access/imadegawa.html

<キャンパス案内> https://www.doshisha.ac.jp/information/campus/imadegawa/overview.html
(駐車場・駐輪場は使用できませんので、公共交通機関をご利用ください)

●入場無料、要申込(申込フォーム:https://www.doshisha.ac.jp/event/form/3147)
;なお、申込フォームではご住所等を記入していただくことになっておりますが、これは事後的に講演記録をお送りするためのものです。もちろん、お寄せいただいた個人情報は他に流用致しませんので、ご了解ください。

●主催者HPでのご案内(ポスターもアップされています)
https://jinbun.doshisha.ac.jp/news/2018/1010/news-detail-77.html

●【講座の趣旨】
今回の講座は、インドネシア、マレーシアなどの東南アジア諸国と日本との関係について、パーム油とその原料であるアブラヤシの生産・消費を通じて考えることを趣旨としています。
アブラヤシを栽培する農園の開発は、マレーシア、インドネシアという東南アジアの2ヶ国で1970年代に本格化し、今世紀に入ってそのスピードを増してきました。2017年現在で、その2ヶ国のアブラヤシ農園面積は1,800万ha=18万㎢を超えるまでに拡大しています。これは、日本の国土面積の半分近くにもなる規模です。また、そのアブラヤシを用いて生産されるパーム油は同じ2ヶ国で年間約5,500万トンに達していますが、これは再生可能な動物性・植物性油脂のなかで最大の生産量になります。そしてこれら2ヶ国での生産量が、世界全体のパーム油生産量の80数%を占めているのです。こうした現象は、ご承知の通り農園開発のために森林を破壊し、そこに住む現地住民の生活の場やオランウータンなど希少動物の生息域を奪っているとして、環境保護団体などから批判の対象とされてきました。
以上のような問題は、日本に住んでいる私たちの生活とも無縁ではありません。まず挙げられるのは、日本でも相当量のパーム油が主に食用油として消費されるようになってきているという事実です。なぜパーム油の消費量が伸びているのか、その背後で私たちの生活はどのように変化してきているのか、そしてそうした生活の変化がもたらすパーム油消費量の伸びはインドネシアやマレーシアの自然や農民たちの暮らしを変化させるのにどれほどの影響があるのか等々、考えるべきことはたくさんあります。この講座では、パーム油という目には見えにくいけれど確実に私たちの生活に欠かせないものとなってきている商品を題材にして、東南アジアの国々と日本との関係にどのように新たな要因が加わってきているのか、そして双方の当事者はパーム油に関連して将来どのような関係を結んでいくことが望ましいのか、について考えたいと思います。

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