ワークショップ「東アジアと東南アジアにおける高齢者の居住形態の選択」(12月17日、18日)

開催日時:2022年12月17日(土)、18日(日)
開催場所:京都産業大学 サギタリウス館5階 S509教室(オンライン併用)

以下のフォームよりご登録ください。オンライン参加の方は12月14日(水)までにご登録ください。前日までにZoom IDをお知らせいたします。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScFEkvBC1UrUP7JCpjUMCATI3shujxqlu-k7cB_FCI9BqlgSQ/viewform?usp=sf_link

「交通アクセス」
https://www.kyoto-su.ac.jp/access.html
地下鉄で「国際会館駅」下車→京都バス(40系統)で京都産業大学前下車
地下鉄で「北大路駅」下車→市バス(北3号系統)または京都バスで京都産大前下車

「キャンパスマップ」
https://www.kyoto-su.ac.jp/facilities/cam_map.html
(サギタリウス館はマップ上の「C」の建物です)

※会場近隣は飲食店の数が限られますので、昼食をご準備されることをお勧めいたします。

<ポスター>
https://www.dropbox.com/s/w7posaqr1ug74k4/%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0%E7%8B%AC%E5%B1%85%E7%A7%91%E7%A0%94_221217_%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E6%94%B9%E8%A8%82%E7%89%88.pdf?dl=0

<趣旨>
このワークショップでは、東アジアと東南アジアにおける高齢者の居住形態のありかたについての現在までの研究の成果と今後の研究の展望を、文化人類学、社会学、民俗学、医学・看護学などの視点から考察する。ワークショップでは、各分野の研究者による地域に根差した学術的研究と、現場での実践的な活動との架橋を試みる。事例研究においては、高齢者のケアをとりまく国家、家族、共同体、市場などの役割を明らかにするととともに、高齢者自身によるケアや居住形態の選択や高齢者自身によるさまざまな対象へのケアの実践にも注目することにより、ケアの主体としての高齢者という視点もあきらかにする。また、高齢者の「生きかた」のみならず「死にかた」(死に場所、看取り、死者の表象、祭祀など)にも注目するとともに、ケアにまつわる「つながり」(アタッチメント)の局面だけではなく「切断」(ディタッチメント)の局面にも積極的に焦点をあてていく。また、東アジア・東南アジアの各地域における高齢者ケアの展開を「近代化」「医療化」「施設化」「脱施設化」などの異なる時代的なモメントが錯綜する状況としてとらえ、ケア・アクターの構成の変化の動態をとらえることも重要なテーマとなる。各報告では、東アジア・東南アジア各地域の特殊性に注目した相互比較をおこなうとともに、狭義の地域研究を超えて、ケア論、高齢者研究、家族研究、共同体論などの各分野における理論的な考察枠組みについても問題提起をおこなっていく。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で現地調査が停滞してきた状況を受け、このワークショップを今後のより本格的な学際的、国際的な共同調査や共同研究にむけたキック・オフ・ミーティングとして位置づけ、現段階での知見をまとめて発信することにより、今後の研究の方向性をひろく提示することをめざす。

<プログラム>
1日目 12月17日(土曜日)
09:30-09:45 開会あいさつ・趣旨説明 加藤敦典(京都産業大学 准教授)
09:45-12:10
セッション1 ベトナムの家族・村落・国家・市場と高齢者(司会:櫻田涼子)
・加藤敦典(京都産業大学 准教授)(9:45-10:20)
「ベトナムの高齢者ケア・レジーム—比較研究のポイント」
・岩井美佐紀(神田外語大学 教授)(10:20-10:55)
「ベトナム・紅河デルタ村落における多様な高齢者の住まい方と幸福(well-being)」
<休憩>
・宮沢千尋(南山大学 教授)(11:05-11:40)
「19世紀のベトナムにおける老親扶養に関する規範と実態」
・コメント 岩佐光広(高知大学 准教授)、全体討論(11:40-12:10)

12:10-13:40 昼休み

13:40-15:20
セッション2 ベトナムにおける高齢者ケアの実践的課題(司会:野上恵美)
・Nguyen Thi Bich Trang(グループホーム花みずき 介護福祉士)(13:40-14:15)
「ムオイと牛小屋—ビンディン省の村落における互助精神に関する物語」
・比留間洋一(静岡大学 特任准教授)(14:15-14:50)
「ベトナムにおけるコミュニティ・ケアの社会文化的背景—ビンディン省の事例」
・コメント 吉村千恵(尚絅大学短期大学部 講師)、全体討論(14:50-15:20)

15:20-15:35 休憩

15:35-17:15
セッション3 変化する父系社会―漢人社会の事例から(司会:岩井美佐紀)
・櫻田涼子(育英短期大学 准教授)(15:35-16:10)
「ケアする/される高齢者—マレーシア華人社会の事例から」
・上水流久彦(県立広島大学 教授)(16:10-16:45)
「祖先祭祀における女性の主体化—若年層の意識調査から」
・コメント 芹澤知広(天理大学 教授)、全体討論(16:45-17:15)

2日目 12月18日 (日曜日)
9:45-12:10
セッション4 日本からの視点(司会:比留間洋一)
・菅沼文乃(南山大学 非常勤研究員)(9:45-10:20)
「沖縄都市部の一人暮らし老年者の社会ネットワークについて」
・野上恵美(武庫川女子大学 講師)・土屋敦子(10:20-10:55)
「在日ベトナム人高齢者の現状—神戸のベトナム人コミュニティを事例に」
<休憩>
・井藤美由紀(園田学園女子大学ほか 非常勤講師)(11:05-11:40)
「奈良市の旧新興住宅地における独居高齢者の日常」
・コメント 越智郁乃(東北大学 准教授)、全体討論(11:40 -12:10)

12:10-12:30
閉会のあいさつ・記念撮影

<問い合わせ先>
加藤敦典(京都産業大学)akato[at]cc.kyoto-su.ac.jp

※このワークショップは科学研究費補助金基盤研究(C)「ベトナム村落の独居高齢者をめぐる規範形成の動態と文化実践の再編:人類学を中心に」(19K12540 研究代表者:加藤敦典)、および、日本文化人類学会植松東アジア研究基金「東アジアの高齢者の住まいと居場所—アタッチメントとディタッチメントの両面に注目して」(研究代表者:加藤敦典)の支援を得て開催されます。

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