東南アジア・ドキュメンタリー映画上映ならびにトーク(★12月16日★)

京都大学東南アジア地域研究研究所では12月16日(土)に下記の要領で東南ア
ジアを対象にした短編ドキュメンタリー映像作品の上映ならびにトークイベン
トを開催します。

「笑!」をテーマに東南アジアから応募された短編ドキュメンタリー作品の中
から、厳選した 4作品を日本語字幕付きで上映します。上映後は、各地域の専
門家による解説と、各作品の監督をゲストに迎えたトーク・セッション(同時
通訳つき)を行います。久しぶりの対面開催です。イベント後は、会場で監督
・制作者との自由懇談の時間ももうけます。お誘いあわせの上ふるってご参加
ください。
〔※先ほどお送りしたメールのタイトルを誤記しましたので再送します〕

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第11回 Visual Documentary Project
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日時: 2023年12月16日(土)午後1時30分~午後6時
場所: 東南アジア地域研究研究所 稲盛財団記念館・大会議室
アクセス:https://kyoto.cseas.kyoto-u.ac.jp/access/
参加方法:入場無料・事前予約不要・同時通訳あり
プログラム:https://vdp.cseas.kyoto-u.ac.jp/theme/vdp2023/

■作品と登壇者
1.「この乱雑な世界に抗って/Against This Messy World」
(Aw, See Wee監督、マレーシア、2023、27分)
マレーシアの複雑な政治的・社会的状況を背景に芸術表現の核心を掘り下げ、
深く内面的でありながら視覚に訴える。マレーシアのアーティストたちの語り
と彼らの飾らない姿を通して、混沌として不確実性に満ちた世界で表現者であ
ることの本質とその目的を理解するための探求へと観客は誘われる
解説:山本博之(京都大学)

2.「人は地に、ワニは水に/Saya di Sini, Kau di Sana (a Tale of the Crocodile’s Twin)」
(Taufiqurrahman Kifu監督、インドネシア、2022、18分)
津波の危険がある地域で生活の場を共有しているワニと人間。その結びつきを
めぐり、地元の古文書、民話、神話に残された古い知識を再発見し再解釈する
旅に誘う示唆に富んだ作品。過去の言説と現代の生態学的理解の複雑な関係を
考察し、現在の環境問題への洞察を試みる。
解説:西芳実(京都大学)

3.「くにを離れて歌う歌/The Songs We Sing in a Different Land」
(Inshallaha P. Montero監督、フィリピン、2020、26分)
ポルトガルの首都リスボンで働くフィリピン人女性たち。唯一の休日である日
曜日に集まって昼食を共にしながら語らう話題は、異国での生活、家政婦やベ
ビーシッターとしての仕事、遠く離れた家族、さらには今は亡き独裁者の息子
フェルディナンド・マルコス・ジュニア(ボンボン・マルコス)大統領への熱
心な支持まで、幅広い。歌と会話を通じて彼女たちが世界をどのように見てい
るかを示すと同時に、フィリピンが抱える母親たちの深いトラウマをも映し出
す。
解説:長坂格(広島大学)

4.「笑いごとじゃない/No Laughing Matter」
(Pe Maung Same監督、ミャンマー、2020、30分)
風刺という芸術を通して人々の心を揺さぶる著名な政治風刺漫画家ウー・ペー
テインの足跡をたどる。1996年に録音されたまま眠っていた一連の音声テープ
を使い、ミャンマーの激動する政治情勢と風刺の歴史を掘り下げる。報道の自
由と社会を映す鏡としての政治風刺漫画についての鋭い考察を提供する作品。
解説:土佐桂子(東京外国語大学)
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