オンライン例会(9月25日開催)のご案内

9月のオンライン例会(従来の地方例会)は、9月25日(土)開催です。
参加ご希望の方は、9月23日(木)までに以下のフォームからご登録ください。

皆様のご参加をお待ちしております。会員以外のかたも歓迎します。
*オンライン(Zoomミーティング)で開催します。
*登録していただくと、ミーティング情報が自動的に返信されます。
*開催前日(24日)に、登録メールアドレス宛にミーティング情報を再送します。

https://forms.gle/QEbBRkMrefifJEVq5

日時:9月25日(土)13:00-16:45頃

*12:50〜 入室開始
*13:00〜 プログラム説明等

*第一報告 (13:05-14:35) *
発表 13:05-13:45
発表者:中村昇平(京都大学東南アジア地域研究研究所連携研究員)
発表題目:「間身体的交感の実践から考察する集落と民族の意識──ジャカルタ郊外のブタウィ人集落と民俗芸能としての武術」

発表要旨:インドネシアの首都ジャカルタ周辺では、近隣地域の日常生活に根差した「集落武術」ともいえる実践が広く営まれてきた。これは、オランダ植民地期、ジャカルタがまだバタヴィアと呼ばれていた時代からの先住者集団であるブタウィ民族の文化実践として認知されている。郊外には、植民地期から続く集落(
kampung)を単位とした社会組織や帰属意識を色濃く残す場所もまだあり、そうした地域では、かつてブタウィ語で「拳遊び」(maen pukul
)と総称された様々に異なる流派の武術が、集落独自の伝統として営まれている。

本発表では、「カンプン・ウタン」という集落を取り上げ、集落の民俗芸能として実践される武術の事例を感覚やアフェクトに着目して人種・エスニシティを論じる議論の流れに位置付けてその意義を論じる。言語的相互行為が前景化する身体技法を考察する際にも感覚とアフェクトを弁別することの重要性を指摘した上で、民族意識と不可分の対として認識されるブタウィ人の集落意識が、アフェクトを根拠とした身体感覚の交感を通して「自然な」ものと認識される過程を説明する。

休憩 13:45-13:55
コメント 13:55-14:05 岩澤孝子氏(北海道教育大学・准教授)
質疑応答 14:05-14:35

*第二報告 (14:45-16:15) *
発表 14:45-15:25
発表者:朴 苑善 (大阪大学言語文化研究科博士後期課程)
発表題目:「タイヤイ移民の主体的な教育の選択:タイ国北部チェンマイ県におけるタイヤイ移民第1.5世代および第2世代の高等教育への進学に着目して」

発表要旨:

本研究は、タイ国北部チェンマイ県におけるタイヤイ移民の第1.5世代および第2
世代が、どのようにタイ社会を生きるかについて、彼らがタイ国内で享受・選択してきた教育に焦点を当て明らかにすることを目的としている。タイヤイとはミャンマー・シャン州からタイ国北部に移住したタイ系民族の一集団を指す。とりわけ本研究では、タイ国の教育課程を修了した移民の第
1.5世代および第2
世代を主な研究対象とする。このような人々の多くは、非タイ国籍者としてタイ国内に居住しているため、職業選択や国境・県境を越えた移動などの面では時に法律上の制約を受けることがある。しかし、タイ国の教育制度の下では、彼らは就学前教育から後期中等教育までの教育課程を無償で享受することができ、近年では高等教育へと進学する者も少なくない。本報告では、主にチェンマイ県で行った現地調査から明らかになったことを提示する。特に、近年において顕著に見られるようになった、非タイ国籍者の高等教育への進学という新たな局面に着目し、それを基にした考察を示す。

休憩 15:25-15:35
コメント 15:35-15:45 岡田泰平氏(東京大学・准教授)
質疑応答 15:45-16:15

*アフターセッション(16:15-16:45頃)*

[予告]10月のオンライン例会はイレギュラーですが、10月9日(土)午後と10月30日(土)夜に開催予定です。10月9
日の予定は以下の通りです。詳細は追ってお知らせします。

日時:10月9日 (土) 13:00~17:00頃

パネル「外国にルーツを持つ子供たち」(仮)

第一報告:矢元貴美(大阪大学言語文化研究科)

「外国にルーツを持つ子供たちと彼らへの教育」

第二報告:近藤美佳(大阪大学言語文化研究科)

「現状と課題(1)ベトナムにルーツを持つ子供たち」

第三報告:矢元貴美

「現状と課題(2)フィリピンにルーツを持つ子供たち」

ご不明な点がありましたら、菅原までご連絡ください。

東南アジア学会地区理事
岩澤孝子、小座野八光、篠崎香織、菅原由美、菅谷成子、丸井雅子

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