東南アジア学会員の皆様、
京都大学東南アジア地域研究研究所では、「東南アジアの都市居住」研究会を年に六回ほど開催しています。第14回研究会では、布野修司先生をお招きし、先生が長年にわたりスラバヤを起点として深めてこられた都市研究についてご講演いただくこととなりました。詳細は以下の通りです。
関心のある方はご参加ください。
第14回
[演題] アジア都市組織研究の展開-『カンポンの世界』から『スラバヤ』まで-
[講師] 布野 修司(滋賀県立大学名誉教授)
[研究会ホームページ] https://kyoto.cseas.kyoto-u.ac.jp/event/20250606-2/
[⽇程] 2025年6月6日(金) 16:00ー17:30
[場所] 京都大学稲盛財団記念館3階 中会議室(I 332)
アクセス: https://kyoto.cseas.kyoto-u.ac.jp/access/
[開催方式] 対面のみ
[⾔語] ⽇本語
[参加申し込み] 不要
[要旨]
1979年1月ジャカルタのグロドック地区を歩いていきなり活気に満ちた「カンポンの世界」に触れた。そして、この最初の東南アジア行でスラバヤを拠点とするJ.シラスという巨人に出会った。また、初期には、京都大学東南アジアの夏季セミナーに通って東南アジア学の手ほどきを受けた。以降、アジア各地を歩いてきた。様々な出会いがあって、アジア都市研究から植民都市研究へ、研究フィールドは自分でも驚くほどグローバルに広がったが、原点としてきたのはスラバヤである。研究の出自は建築計画学であり、研究対象は一貫して都市住居である。都市組織研究と呼ぶようになるが、集まって住むかたち、居住地、街区、都市のありかたを研究テーマとしてきた。半世紀に及ぼうとするこの間の研究展開を振り返りながら、「東南アジアの都市居住」をめぐって議論したい。
[講師略歴]
布野 修司(ふの しゅうじ)
日本建築学会終身会員。滋賀県立大学名誉教授。1949年,松江市生まれ。工学博士(東京大学)。建築計画学,地域生活空間計画学専攻。東京大学工学研究科博士課程中途退学。東京大学助手,東洋大学講師・助教授,京都大学助教授,滋賀県立大学教授,副学長・理事,日本大学特任教授・客員教授。『インドネシアにおける居住環境の変容とその整備手法に関する研究』で日本建築学会賞受賞(1991年),『近代世界システムと植民都市』(編著,2005年)で日本都市計画学会賞論文賞受賞(2006年),『韓国近代都市景観の形成』(共著,2010年)と『グリッド都市:スペイン植民都市の起源,形成,変容,転生』(共著,2013年)で日本建築学会著作賞受賞(2013年,2015年)。「アジアの視座からの世界住居・都市研究の飛躍的発展ならびにタウン・アーキテクトの研究・実装に関する多大な貢献」で日本建築学会大賞(2025)受賞。