世界人権デー:ウェビナーのご案内】 フィリピンの人権弁護士はなぜ殺されたのか?~ 正義を求める現地からの声

フィリピンの人権弁護士はなぜ殺されたのか?~ 正義を求める現地からの声
https://foejapan.org/aid/doc/evt_211210.html

来年5月に大統領選を控えるフィリピンでは、憲法の規定で大統領の任期が一期6年と決められている中、ドゥテルテ現大統領の去就にも注目が集まっています。退任後にさまざまな訴追が起こされることを回避するため、彼が権力をどうにか保持しようとしているのではないかという見方があるためです。

どのような訴追の可能性があるのか――その一つは、ドゥテルテ政権が進めてきた「麻薬戦争」です。今年9月、国際刑事裁判所(ICC)はこの「麻薬戦争」の人道に対する罪について、正式な捜査開始を承認しました。ICCによれば、同政権が発足した2016年7月からの約3年間に、1万2,000人から3万人の市民が超法規的に殺害されたとの情報を得たということです。

またドゥテルテ政権下では、人権や環境問題に取り組む多くの活動家やジャーナリストなども超法規的殺害の犠牲となってきました。60人前後の弁護士の殺害も報告されており、ICCが捜査着手を決めた9月15日には、ミンダナオ島で先住民族の人権擁護やバナナ農園の農薬空中散布反対運動などのために活動してきたファン・マカババド弁護士が殺害されました。

本セミナーでは、フィリピンの人権侵害の概況報告につづき、マカババド弁護士の超法規的殺害について、その背景や詳細を現地の同僚弁護士にオンラインでお話いただきます。また、こうしたフィリピンの人権状況と日本とのつながりについて考えを深めるため、バナナの生産現場で働いてきた労働者の声を聞きます。

昨年12月のセミナー「フィリピン-麻薬撲滅戦争とコロナ禍が隠れみのにされる超法規的処刑」(
https://www.hurights.or.jp/japan/news/2020/12/1210.html
)で取り上げたミンダナオ島の村長殺害のケースについても、その後の進まない捜査から見えてきたことについて報告します。ぜひご参加ください。

【日 時】 2021年12月10日(金) 19:00~21:00

【申込み】以下からお申込みください。
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_IN1vx__BSsu3CmtgJ1apZQ

※オンライン会議システムのzoomを使います。
※マイク・スピーカー機能のついたPCもしくはスマホ、タブレットが必要です。
※お申し込み後、メールにてzoom会議参加用のリンクが届きます。

【主 催】 一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター、国際環境NGO FoE Japan、
立教大学異文化コミュニケーション学部、アジア太平洋資料センター(PARC)、APLA

【協 力】 Fair Finance Guide Japan

【プログラム】(逐次通訳あり)
1.開催趣旨
2.ドゥテルテ政権下におけるフィリピンの人権侵害
藤本伸樹/アジア・太平洋人権情報センター
3.マカババド弁護士はなぜ殺されたか:弁護士に対する超法規的殺害
エミリオ・パニャ弁護士/ミンダナオ民衆弁護士連盟
背景解説:石井正子/立教大学異文化コミュニケーション学部
4.バナナ生産現場での人権侵害とつづく労働者たちの闘い
ポール・ジョン・ディソン委員長/スヤパ農園労働組合
5.麻薬おとり調査とある村長の死:親愛なる友人ジョニーの殺害の進まない捜査から見えてきたこと
長瀬アガリン氏/KAFIN Migrant Center(カフィン移住者センター)
6.質疑応答

【問合せ】国際環境NGO FoE Japan(担当:波多江)
メールアドレス: hatae[at]foejapan.org
電話: 03-6909-5983/ファックス: : 03-6909-5986

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